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ピルを飲むと太るは嘘!なんでそんなデマが流れるようになった?

2020年03月31日
考える女性

ピルを服用することで太ると言う人もいますが、それは信憑性の無い噂です。ハッキリした言葉に言い換えるならデマであり、現代のピルで太ることはありません。

現代の、と言うように昔の薬剤では太る副作用が見られたこともあります。特にエストロゲンの含有量が多い高用量・中用量では起こり得ましたが、現代における一般的な中用量・低用量・超低用量で太ることは無いと医学的にも明示されています。

服用の副作用によってむくみが生じる方もいますが、このむくみによって体重が増えるとしても1kg前後です。細かく気にしている方にとっては太った部類になるかもしれませんが、健康知識的には1kg前後の揺れは1日の中でも起きることなので大したことでは無いと言えます。

また、むくみの副作用による体重増加は休薬期間に入ると減ります。副作用によって一時的に体内組織の保水力が高くなっているだけですので、適切な周期で服用していればむくみと体重が元通りになる時期が来るはずです。

人により、服用によって食欲が増進する方もいます。それにより食べ過ぎの状態が生じた場合は、薬のせいで太ったわけではなく、食べ過ぎてしまうことが体重増加の原因です。元を辿れば薬のせいかもしれませんが、服用により食べたい欲求が起きるのは近年では稀なことだと言われています。

日本では主に低用量と超低用量のピルを使用しますが、これらのエストロゲン量ではまず食欲増進は起きません。中用量でも、最近の製品はそれほど起きないことが明らかになっています。服用後に食べたい欲求が増した際は薬のせいばかりにせず、他の要因がある可能性も含めて原因特定を行った方が良いでしょう。

ピルの服用が食欲増進に繋がることは、今は稀でも昔は度々ありました。その原因およびメカニズムは、エストロゲンと黄体ホルモンの働きにあると言われています。まず、エストロゲンはダイエット向きの物質ですが、黄体ホルモンはダイエットに不向きの物質とされます。

月経終盤から卵胞期初期は心身的安定がもたらされ、肌や髪に保水力が増す時期です。この時に分泌されるのはエストロゲンであり、排卵と妊娠の準備を促すために心身を整える働きをします。身体の調子も良く精神も安定傾向なので、巡りも代謝も好調です。

排卵後から次回の月経までは黄体期ですが、この時期は身体の不調や心と不安定が出やすくなります。こういった不調子のメカニズムは黄体ホルモンの分泌にあり、これが作用することで食欲増進や保水力の異様な高まりによるむくみが生じます。

黄体ホルモンは受精卵の着床に関係するため、妊娠や出産を望む方にとっては大事なホルモンです。これが正常に分泌されなければ、生殖に関する異常の無いパートナーの精子が膣内に入っても着床できず死亡します。今のところ予定は無いとしても、後々計画があるなら嫌ってはいけない大事なホルモンです。

以上を踏まえ、ピルが太るというデマが生じた理由は、昔の薬にある歴史・過去に食欲増進の副作用が出る薬があった・稀に食欲増進して食べ過ぎる人がいる・むくみが出るといったことが考えられます。噂の原因となった最もな要素は、食欲増進作用のある薬が以前はあったという話でしょう。

現代で主に用いられている種類には、食欲増進の作用および副作用は基本的にありません。あったとしてもごく稀であり、どちらかと言えばむくみが出る人の方が圧倒的に多いです。むくみによる体重増加は1kg前後であり、休薬期間中に自然と減量するほど軽度のものです。

むくみは重篤化すると死亡リスクのある血管系疾患に繋がるためある程度の対策は必要ですが、太る・太らないの話に関してはそれほど重大なことではありません。また、服用後に食欲が増進する理由には先入観も時としてあります。現代の製品で太ったり食欲増進が起きることはありませんので、美容面・ダイエット面での過度な心配は取り払いましょう。